OAPC(Osaka Association of Psychiatric Clinicks) since 1970 公益社団法人 大阪精神科診療所協会

自殺したいと思っている人へ ―精神科医からのメッセージ―

「こんなにつらいのなら、いっそ死んだ方がましだと思うのですね?」

「まだ夜が明けきらない時刻に目が覚めて、眠ろうとしても眠られず、ひとり死ぬ方法を考えるようなことがあるのですね?」

「朝、会社のある駅で降りずに、このままどこかに行って消えてしまえたら楽なのにと思うことがあるんですね?」

「人生はすべて終わってしまった。もう死ぬしかないと思っているんですね?」

「このままでは、家族に迷惑がかかるから、自分なんか死んだほうがよいんだと思っているんですね?」

 

うつ病の患者さんを前にして、最初の診察の時に"自殺を考えることがありますか?"と聞かない精神科医はいません。

「この峠を一緒に越えるまで、自殺しないことだけは約束して下さい」と、語りかけない精神科医はいません。

うつ病による自殺がいかに多いかを、私たち精神科医は苦い経験とともに知っているからです。

家族にとって、家族の誰かを失うことは、未来を失うことです。その人が一家の稼ぎ手であれば、残された家族の生活は大変に困難なものになります。

平成12年、自殺で亡くなった方の遺児は、9万人を越えました。中には、通学や進学をあきらめ、自殺者に代わって働かざるをえなくなった子供も、多くいます。

 

自殺は、また、家族や親しい人に、生涯にわたり、耐えがたい悲しみと、深刻な心の傷を残します。

「あのとき、もっと話を聞いてあげればよかった…」
「あのとき、仕事に行かずに、側にいてあげればよかった…」
「もっと、やさしく接してあげればよかった…」
自殺者の周りの人は、自殺が自分のせいではなかったかと、自分を責め続けるのです。

亡くなった人に申し訳ないと、映画を見る、旅行に行く、外食をする、そんなささやかな楽しみさえ、自分に許さない人すらいます。

今、死んでしまいたいと思っている、あなた。
あなたが、うつ病に殺されるのではないかと、私たちは心配しています。

死んでしまう前に、自分に、「うつ病の治療」という最後のチャンスを与えてあげて下さい。

決断するのは、それからでも、決して遅くはありません。

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